身体拘束適正化のための指針 2025年6月改訂版
放課後等デイサービス・児童発達支援事業所「カメの子教室」・就労継続支援B型事業所「カメの子ぽかぽか農縁」・相談支援事業所「カメの子」
1.事業所における身体拘束等の適正化に関する基本的な考え方
身体拘束とは、利用者の活動の自由を制限するものであり、利用者の尊厳ある生活を阻むものです。当事業所では、利用者の人間としての尊厳と主体性を尊重し、拘束を安易に正当化することなく、職員一人ひとりが身体的・精神的弊害を理解し、拘束廃止に向けた意識を持ち、身体拘束をしない療育の実施のために日常的に以下のことに努めます。
① 利用者主体の行動・尊厳ある生活の確保に努めます。
② 言葉や具体的な支援・対応で利用者の精神的な自由を妨げないように努めます。
③ 利用者の気持ちや思いを汲み取り、利用者の意向に沿ったサービスを提供し、個々に応じた丁寧な対応を心がけます。
④ 利用者の安全を確保する観点から、利用者の自由を安易に妨げるような行動は行いません。
⑤ 安易に「やむを得ない」として拘束に準ずる行為を行っていないか、常に振り返りながら利用者が主体的な時間を過ごせるように努めます。
(1)重要事項に定める内容
サービス提供にあたっては、サービスの対象者又は、他のサービス対象者の生命又は身体を保護するために緊急止むを得ない場合を除き、行動制限その他の利用者の行動を制限する行為を行いません。
(2)根拠となる法律
・児童虐待防止法
・障害者虐待防止法
個々の心身の状況を勘案し、障がい・特性を理解した上で身体拘束を行わない療育の提供をすることが原則です。例外的に以下の3つの要素の全てを満たす状態にある場合は必要最低限の身体拘束を行うことがあります。その場合であっても、身体拘束を行う判断は組織的にかつ慎重に行います。
(3)やむを得ず身体拘束を行う場合の3要件
・切迫性:利用者本人又は他の利用者等の生命、身体、権利が危険にさらされる可能性が著しく高いこと
・非代替性:身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替する方法がないこと
・一時性:身体拘束その他の行動制限が一時的であること
(4)当法人(事業所)において、やむを得ず一時性の身体拘束を行う可能性がある項目
・自傷、他害行為があった場合、又はそれを抑制する場合(身体を抑える拘束)
・屋外移動時における交通事故等からの危険回避、パニック、発作時等(身体を抑える拘束)
・屋内活動時における事故等からの危険回避、パニック、発作時等(身体を抑える拘束)
・飲食、排尿、排便の介助時(身体を抑える拘束)
・被服や身の回りの物の着脱時(身体を抑える拘束)
・手洗い、うがい、手先の消毒、等(身体を抑える拘束)
・クールダウンの為の別室静養時(個室閉鎖的な拘束)
(5)やむを得ず身体拘束を行う場合の手続き
① 組織による決定と個別支援計画への記載
やむを得ず身体拘束を行うときには、管理者、児童発達支援管理責任者、児童指導員の会議によって十分に検討した上で、個別支援計画に身体拘束の態様及び時間、緊急やむを得ない理由を記載します。
② 本人・家族への十分な説明
身体拘束を行う場合には、これらの手続きの中で、適宜利用者本人や家族に十分に説明をし、了解を得た上で実施します。
③ 行政への相談・報告
行動制限・身体拘束する場合、状況に応じて区市町村の障害者虐待防止センター等、行政に相談・報告し、行動制限・身体拘束も含めた支援についての理解を得るようにします。
※突発的なケース、頻度が少ないケース、制限や身体拘束の度合いが低い場合は、本人・保護者までの確認とします。
④ 必要な事項の記録
身体拘束を行った場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由等必要な事項を記録します。
2.身体拘束適正化に向けた組織体制
(1)身体拘束適正化検討委員会の設置
当法人では、身体拘束適正化検討委員会(虐待防止等委員会内)を設置します。
設置目的:施設内での身体拘束についての現状把握及び改善についての検討
:身体拘束を実施せざるを得ない場合の検討及び手続
:身体拘束を実施した場合の解除の検討
:身体拘束に関する職員全体への指導
委員会の構成と役割
委員会責任者
管理者
身体拘束対応策担当責任者
児童発達支援管理責任者
身体拘束実施時の支援計画見直し
利用者と家族への説明
児童発達支援管理責任者
管理者及び児童指導員等
他検討のための第三者・専門家
公認心理士(同法人勤務)相談支援員など
(2)身体拘束適正化検討委員会の開催
委員会の開催は1年に1回以上の開催とし、必要に応じてその都度開催します。また、月1回の職員会議でも確認をします。
緊急な事態(数時間以内に身体拘束を要す場合等)は、スタッフより児童発達支援管理責任者及び管理者に報告の上、関係職員を招集し臨時の会議を開催します。委員会に参加できない職員等が想定される場合は意見を聞くなどの対応により、当該意見を踏まえ検討します。
3.身体拘束等の適正化のための研修に関する基本方針
身体拘束適正化のための職員研修当事業所では職員に対し身体拘束等の適正化のための研修を定期的に実施します。実施の内容は開催の都度、記録を作成します。
4.やむを得ず身体拘束を行う場合の報告等の方法等に関する基本方針
身体拘束等の事案については、その全ての案件を身体拘束適正化委員会に報告するものとします。この際、委員長が定期開催の同委員会を待たずして報告を要すると判断した場合は、臨時的に同委員会を招集するものとします。
5.身体拘束等発生時の対応についての基本方針
やむを得ず身体拘束を行わなければならない場合は、以下の手順に従って実施します。
① カンファレンスの実施
やむを得ない状況になった場合、身体拘束適正化検討委員会を中心として以下を検討・確認をします。
・拘束による利用者の心身の損害や拘束をしない場合のリスクについて
・身体拘束を行うことを選択する前に①切迫性②非代替性③一時性の3要件の全てを満たしているか
3要件を検討・確認した上で身体拘束を行うことを選択した場合は、拘束の方法、場所、時間帯、期間等について検討し、個別支援計画書に記載または本人・家族に対する説明書を作成します。
また、身体拘束廃止に向けた取り組み改善の検討会を併せて行い、改善実施に努めます。
② 本人や家族に対しての説明
身体拘束の内容・目的・理由・拘束時間又は時間帯・期間・場所・改善に向けた取り組み方法を詳細に説明し、理解が得られるように努めます。また、身体拘束の同意期限を終え、なお拘束を必要とする場合については、事前に本人や家族に説明をした内容と方向性、利用者の状態などを確認・説明し、同意を得た上で実施します。
③ 記録と再検討
身体拘束の内容、時間帯、心身の状況、やむを得なかった理由などを記録します。身体拘束の早期解除に向けて、拘束の必要性や方法を随時検討します。その記録は5年間保管します。
④ 身体拘束の解除
⑤の記録と再検討の結果、身体拘束を継続する必要がなくなった場合は、速やかに身体拘束を解除します。なお、一旦その時の状況から試行的に身体拘束を中止し、必要性を確認する場合、再度、数日以内に同様の対応で身体拘束による対応が必要となった場合、本人や家族の了承のもと同意書の再手続なく同様の対応を実施させていただきます。
6.利用者・家族等に対する当該指針の閲覧に関する基 本方針
この指針は、利用者及び家族等が確認できるように、当法人のホームページに公表します。
7.そのほか身体拘束等の適正化を推進するうえで必要な基本方針
※委員会にて協議
附則
本指針は、令和 5 年4月1日より施行します。
この指針は、一部改訂し令和7年 6月1日より施行する。


